伊達肢体不自由児者父母の会

障がいを持つ子どもたちが「地域で暮らし続けること」をめざし、1981年に設立。

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障がいを持つ子どもたちが「地域で暮らし続けること」を目指して   障がいを持つ子どもたちが
「地域で暮らし続けること」を目指して

 私たち「伊達肢体不自由児者父母の会」は、北海道伊達市とその近郊の町村に住む障がいを持つ子供や成人の親を中心に組織されています。

 会では「地域に暮らし続ける」ことを大切にしたいと考え、レクリエーション活動、療育キャンプ、学習活動、行政との交渉、意見交換などの活動を行っています。

 会員は現在29家族で、障がいの状況はそれぞれ違っており、重度の心身障害で医療行為を要する子供もいれば、染色体異常の障がいのある子供もいます。しかしみんなの願いはひとつ…各々のライフステージに応じて必要なサービスを受けながら、「地域で暮らし続ける」ことです。

 長年の活動の成果で、今は7名の会員の子供が養護学校高等部を卒業した後、地域の「社会福祉法人伊達コスモス21」が運営するグループホームで暮らしています。その中には、日常的に医療行為が必要な人もいますが、看護師や、研修を受けたスタッフの配置により、親から離れて生活することができています。

 しかし、学齢期の療育、放課後の保障、ショートステイの場所がないなど、伊達市もその近郊の町村もまだまだ様々な問題を抱えています。また、地域生活が実現しているのも、まだ伊達市だけであり、豊浦町や洞爺湖町でのグループホーム設置を求める親の希望はまだ叶えられていません。

 私たちは地域のみなさんとともに様々な問題を一つずつ解決し、どんな障がいがあっても、どんな年齢でも、地域と関わりを持ちながら、生き甲斐、やりがいを大切に楽しく生活していけるように活動を続けていきたいと考えています。

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伊達市「福祉の町」伊達市について

   北海道伊達市は、太平洋に面した農業と漁業を基幹産業とする人口3万7千人ほどの町で、福祉の町として知られ、知的障害者総合援護施設「太陽の園」や「だて地域生活支援センター」が中心となって長年にわたって知的障がい者の地域移行を積極的に推進してきた経緯もあり、1994年には第一回バンクミケルセン記念賞を受賞しています。

 そんな伊達市ではありますが、数年前までは肢体に障がいを併せ持つ、いわゆる重複障害児者に対する取り組みは遅れており、多くの重複障害児は養護学校の高等部を卒業した後は、在宅生活を送るか、遠方の施設に入所するかという二つの選択肢しかありませんでした。

 私たちは長年様々な活動を通して、卒業後も地域で生活を送りたいと訴え、その結果現在のような高等部卒業後も地域で親と離れてグループホームで、週末などに親元に帰るという生活が実現したのです。

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夢をみよう!かなえよう!   夢をみよう!かなえよう!

 私たちの会の子供達が地域で生活するのには、まだまだ多くの困難があります。15,6年前私たちが子供達の将来を考えたとき、「看られる間は家族でがんばる。でも日中通えるところが欲しい」「近くに入所施設が欲しい」「うちで一緒に生活するのはやっぱり無理だと思うから、入所施設を見学に行っているの」などなど、学校卒業の後の子供達の未来に対する父母の要望は様々でした。

 そんな頃、時代は脱施設に大きく舵をきり、父母の中には「自分たちが年を取ってしまった後子供達はどうなるの?」という不安が広がったのです。そこで登場したのが「24時間ケアが受けられるグループホーム」という発想でした。全国を見渡せば、重度重複障害があっても地域のグループホームで生活している例はありましたが、どの例も自治体が独自の助成制度を持って支援しており、伊達で実現するのには遠い、厳しい道がありました。

 「日中通える場所の創設とケア付きグループホーム」の実現を求めていこうとみんなの意志が定まってから、私たちは出来る限りのことをしてきました。そんな活動を続ける中、ある方が「お母さん達、起きてるときにみる夢をみましょうよ。そして、実現していきましょう」と励ましてくださいました。運動は「ふみだす」での、重度重複障害のある人達の受け入れにつながり、「グループホーム・野ぶどう」の実現へと道をつけました。

 今も「ふつうに生きる」というにはほど遠い様々な問題が私たちの前にはあるように思います。「野ぶどう」ができても、洞爺湖町や豊浦の仲間の中には、まだまだ地域で暮らす受け皿は出来ていません。どの地域に生まれるか子供達は選んで生まれてはこられないのですから、どの地域に生まれても、求めれば同等のサービスが受けられるようになって欲しいと思っています。そのために私たちはこれからも力を合わせ、活動を続けていきます。 

 息子さんがケアホーム生活している、あるお母さんが言いました。
「私が年を取ったら、グループホームなどに入り、息子に会いに来てもらうわ!」
 それは、考えればふつうのことではありませんか? 年相応のふつうって何だろう? 私たちは考え続け、夢を追い続けます。

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